2019年11月13日水曜日

令和元年度 新人研修および秋季研修会、事例検討会の報告

令和元年10月26日(土)・27日(日)の2日間で行なわれました新人研修および秋季研修会、事例検討会の様子をご報告します。


 1日目の10月26日(土)は10:30~新人研修が行われ、2名の方が参加されました。
グループワークを中心に日々の実践を振り返る中で、利用者・家族とのかかわりや業務の中での葛藤、体験談などについて話し合いました。
 参加者の中で共感する部分が多くあったようで「他の方の話を聞いて自分と同じ気持ちだと安心するこもあり、少し気が楽になった「言葉にするというのはすごく難しいけど、自分の考えや思いを口に出していくことで気づけることもあるので、これからも意識してとりくめたらと思う」との感想がありました。



 午後から秋季研修会が行われ、立正大学 社会福祉学部 社会福祉学科の森田 久美子先生より「ケアラー支援」についてご講演いただきました。25名の方が参加されました。
 「ケアラー(介護者)とは何か?」という基本的な学びを含め、日本におけるケアラーを取り巻く状況、ヤングケアラー(18歳未満の介護者)や若者ケアラーが直面している問題、ケアラー支援に対する日本の政策動向について学びました。また、海外のケアラー支援の取り組みに関するDVDも鑑賞しました。


森田 久美子 先生 (立正大学 社会福祉学部 社会福祉学科  教授)





 森田先生のお話をふまえて、グループワークも行い、日々の自分たちのケアラー(介護者)との関係について改めて振り返りました。
 いつも本人の支援を考える中でその家族を「協力者」として考えてしまいがちであるが、介護者である家族もまた一人の「生活者」として常に意識してかかわることの大切さを感じました。





 講義・グループワークを通して、「自分自身もケアラーに対して偏った考えがあったのかもと気づかされました。いろんなケアラーのケースについてもう少し知りたい」「まずは、『孤立する』『一人で思い悩む』という状況をなくしていくことが大切で、これはどんな支援にも共通する視点だと感じた」といった感想があり、とても学びの多い時間でした。
 森田 久美子 先生、ありがとうございました。






 2日目の10月27日(日)は10:00~事例検討会が行われました。
 今回は社会福祉法人 六条厚生会 下野 珠美さんより「社会性のなかった方が地域で暮らす力をつけてきたケース」というテーマで事例を提供していただきました。

社会福祉法人 六条厚生会 下野 珠美さん
家族と同居していた時は社会性がなく家庭内や近隣とのトラブルが続いていたご本人が、家庭の事情により生活訓練施設入所後に次第に社会性を身に付けていった今回のケースについて、助言者の福井県立大学 看護福祉学部 社会福祉学科の吉川先生によるグループワークを行い、「本人はどんな人(人物像)か?」「本人はどのような思いでいるか?」「支援者として、本人に対してどのような目的をもって支援をするか?」など吉川先生からの投げかけについてグループごとに話し合いました。






















グループ内では、本人の人物像や家族との関係をふまえての現在の本人の思い、支援者としての目標を考える中で様々な意見がありました。



吉川先生のお話やグループワークを通して、「環境が変わることで本人はこんなにも変わるのかと思った」「1人の利用者様の支援を考える中で、どのような流れで考えていくといいのか分かった気がする」「自分とは違う視点や考え方をグループワークの中で共有できて、とても刺激になった」との感想があり、学びの多い事例検討会でした。






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